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トリチウム 汚染 危険性 影響 破壊 [災害]





日本原子力学会の事故調査委員会(委員長、田中知・東京大教授)は9月2日、
東京電力福島第一原発事故で増え続ける汚染水について、
放射性物質の除去装置で取り除けないトリチウム(三重水素)は
薄めて海に流すべきだとする見解をまとめました。

事故調査委員会では、

・ほかに手はなく、高濃度の放射性物質が漏れるリスクを減らすべき。
・トリチウムを自然界に存在する濃度にまで薄めて海に流す。(原案内記載)
・水として振る舞うため調査委員会は生物の中で濃縮されることはない

といっています。


さて、今日はこの記事について少し解説しましょう。


<トリチウムとは何か>

トリチウムは馴染みのない物質ですが、実は水素爆弾の主原料です。
(水素爆弾:核兵器の一種。水素及び水素や三重水素の核融合反応を利用した爆弾。)

水素の放射性同位体(ラジオアイソトープ)であり、
水に溶けやすく、半減期は約12年。弱いβ線を出して崩壊する核です。
(放射性同位体:時間とともに放射線を発しながら崩壊する同位体のこと。)
(半減期:核種あるいは素粒子の安定度を示す値。簡単に言えば、核が別の素粒子に変わるまでの時間。)


<危険性 わたしたちへの影響>

まず知っておかなくてはいけないのが、
生物の基本構造であるDNA、RNA、蛋白質、酵素を構成する巨大分子は、
そのほとんどが水素結合に依存しているということです。
そして、その水素結合はDNAの螺旋構造を一つにまとめあげる役割も持っています。


しかし、問題となっているトリチウムは、この水素結合しているDNA等を直接攻撃被曝させるという、
放射性同位体の中でも、危険性が高く、破壊的であり、悪質な物質なのです。

つまり、巨大分子の機能や通常のプロセスに対して、壊滅的な影響を与える可能性があるのです。


事故調査委員会では、海に流すといっていますが、言語道断です。

はっきり言います。薄めればいいという問題ではありません。

水素の放射性同位体であるトリチウムは、
危険度が他の放射性同位体と別次元の破壊力を持つということを忘れないでください。



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